

岩手県は日本列島で最も面積の広い県であり、雄大な山々と海に囲まれた自然溢れる地域ならではの名勝地を数多く誇ります。
都市部では盛岡市を中心に歴史的建造物や文化遺産が点在しており、古き良き日本の文化を感じることができます。
他にも、複雑に入り組んだ入江だからこそ獲れる新鮮な魚介を使ったグルメなどその魅力は尽きません。
そこで今回は岩手に旅行で訪れた際、絶対に外せないおすすめ観光スポットをご紹介したいと思います。
岩手県宮古市・三陸復興国立公園の中心に位置する浄土ヶ浜は、日本の海水浴場百選にも選ばれた県を代表する景勝地の一つです。
浄土ヶ浜という名は今から300年以上前にここを訪れた宮古山常安寺七世の霊鏡竜湖が「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆したことが起源と言われています。
天に向かって鋭く尖った白い岩々は約5200万年前にマグマの働きによってできた火山岩で、鮮やかな緑色の松の葉と青い海とのコントラストがこの世のものとは思えぬほど美しい光景を織りなしています。
海水は透明度が高く波も穏やかなので夏は海水浴場として賑わいを見せています。近くにはレストハウスもあり、食事や買い物、貸しボートなど様々なアクティビティを楽しむことができます。
高さ200mの断崖絶壁や、奇岩、海蝕洞窟が海岸沿いに約8kmにも渡って連なっている北山崎はそのダイナミックな眺望から「海のアルプス」と例えられています。
また周辺の山林は季節によって異なる姿を見せ、一年中いつ行っても魅力が溢れる場所です。
岬の高台にある展望台からはその迫力ある景観を一望でき、東北の自然のダイナミックさを感じられるでしょう。
碁石海岸は大船渡市・末崎半島の約6kmの海岸線で、「国の名勝・天然記念物」ほか「日本の渚・百選」にも選ばれている観光エリアです。
その名のとおり、この海岸の石は波に削られみな碁石のような扁平な形をしていることが特徴です。
碁石海岸には「碁石八景」と呼ばれる碁石浜、穴通磯、雷岩、乱曝谷、碁石岬、えびす岬、千代島、赤土倉の8つの見所あり、自然が生んだ造形美を楽しむことができます。
海岸沿いの遊歩道は整備が進んでおり、体力があれば海岸の端から端までスポットを巡りながら歩いていくことも可能です。
周囲もあまり騒がしくなく穏やかな場所のため、一人旅にもおすすめの場所です。
道の駅高田松原は国道45号線沿いにあり、令和元年9月にリニューアルオープンしました。
かつては白砂青松の浜に約7万本の松を有する美しい浜辺でしたが、2011年に起きた東日本大震災によってこの周囲一帯は甚大な被害を受けました。
震災を乗り越え、再開後は犠牲者への追悼と鎮魂、そして震災の恐ろしさと教訓を構成に伝えていくための「三陸観光のゲートウェイ」として多くの観光客を迎え入れています。
追悼の広場や奇跡の一本松といった震災伝承施設のほか、三陸で獲れる魚介をふんだんに使った海鮮丼が楽しめる「まつばら食堂」、旅のお土産がきっと見つかる「海産物・農産直販売エリア」など学びと楽しみ両方を得ることのできるスポットです。
震災を経て、陸前高田市が前へと進んでいく姿を感じることができます。
八幡平アスピーテラインとは岩手県八幡平御在所地区から秋田県のトロコ温泉まで、八幡平を横断する形で結ぶ全長約27kmのドライブウェイです。
冬期(11月〜3月)は除雪のため全面通行止めとなりますが、開通(4月中頃)されると高さ8mにもおよぶ雪の壁が道の左右にそびえ立つ、「雪の回廊」巡りが楽しめます。
アスピーテラインはなだらかな台形状の地形をしているため、視界を遮る峰や高木が少ないのが特徴です。そのため、山頂付近からは八幡平の故障や山並み、そして木々の作り出す手付かずの自然の風景を車窓から一望できます。
小岩井牛乳や小岩井ヨーグルトでおなじみの小岩井農場は、それらの製品の生産農場としてだけでなく観光地としても多くの人気を集めています。
なんとその敷地は3000ヘクタール、東京ドーム約640個分という驚きの広さ。
場内で飼育されている動物とのふれあいはもちろん、農場体験か小さな子供も楽しめるアトラクションまで見所満載で1日いても遊び尽くせないほど。
また、牧場ならではの新鮮な生乳を使用したソフトクリームや、とれたての卵を使った濃厚プリン、さらには屋外BBQ施設もあり、心もお腹も満足すること間違いなしです。
2006年に開通した思惟大橋は国道45号線にかかる長さ315m、高さ120mという全国有数の大規模なアーチ橋です。
車だけでなく歩道も整備されているため橋の上からゆっくりと思惟の森を眺望でき、秋になると見事な紅葉が楽しめます。
また、国道沿いを北上して300m先にある「道の駅たのはた 思惟の風」では長時間のドライブ疲れを癒しながら、地元直送の旬の野菜をつかった定食や特産品販売コーナーを楽しめます。
イチオシメニューである大橋チキンカレーは、わかめ入りウインナーを大橋、カレールーを紅葉に見立て、大橋溪谷の岩のようなごろごろチキンを入れたボリューミーで遊び心のある一品です。
安比高原スキー場は岩手県八幡平市安比高原にあり、蔵王温泉スキー場に並ぶ東北を代表するスキー場の一つです。
全部でコースは21通りあり総滑走距離は43,100m、そして豊富な積雪量とパウダー状の雪質が特徴であり、初心者から上級者までが集うビッグスケールなゲレンデです。
スキー場の他にも雲海ゴンドラ、ブナ林散策、温泉などアクティビティが充実しておりスキー以外のコンテンツでもオールシーズン楽しむことができます。
岩手県盛岡市内にある岩手銀行赤レンガ館は、赤煉瓦造りの外壁に緑のドームという外観が目を引く、街のシンボルにもなっている建造物です。
明治44年に建設、2012年(平成24年)に銀行としての営業を終了し、国指定重要文化財にも登録されたのちに現在の岩手銀行赤レンガ館としてリニューアルオープンしました。
内部では庁舎の見学だけでなく様々なイベントやバーチャルシアターなどが楽しめ、日本近代建築の美しさを堪能できます。
近代日本文学の金字塔・宮沢賢治の代表作の一つである「注文の多い料理店」を出版したことで知られる光原社。
当時は賢治以外にも時代を共にした陶芸家や染色家など、一流工芸家たちが集う憩いの場であったそうです。
光原社は中にはを中心にいくつかの店舗がテーマ毎で分かれており、小さな町のようになっています。
世界のアクセサリーやいる遺品を扱う「カムパネラ」、宮沢賢治の資料館「マヂエル館」、そして全国の厳選された工芸品がずらりと揃うお店の数々。まるでタイムスリップしたかのような没入感が味わえます。
盛岡駅から徒歩15分の場所にある盛岡城は国指定史跡、日本100名城にも選ばれた県内屈指の観光名所です。
現在は盛岡城跡公園として再整備され、国外からも観光客が集まる歴史好き必見のエリアです。
その見所は何と言っても高い芸術性を誇る石垣。完成までに40年もの歳月をかけた石垣の表面にはその時代における積み方の特徴や違いが見て取れ、歴史の重みを感じられます。
場内にある「もりおか歴史文化会館」では、入場料300円で盛岡藩の歴史的文献やジオラマなどの展示を見ることができます。城跡巡りの後に立ち寄ってより深く盛岡の歴史に触れてみましょう。
岩手県に来たら、大人気グルメ盛岡冷麺食べずに帰るわけにはいきません。
つるりとした食感ともちもちコシのある麺、牛骨や鶏ガラをベースとしてさっぱりとしたスープが特徴の盛岡冷麺は一度食べたらその魅力にハマること間違いなしです。
県内の数ある冷麺店でもおすすめなのが盛岡駅の向かいにある成楼閣。 スープ、麺、キムチ全ての工程に専任スタッフがついており、お店のこだわりが感じられます。
また、辛さも調節可能なため辛いものが苦手な方でも挑戦しやすいのも嬉しいポイントです。
岩手県はその雄大な自然から日本屈指の絶景スポットを数多く誇り、海と山両方の魅力を十分に堪能することができます。
また、街中には日本の歴史を感じられる文化遺産も点在し、歴史探訪ツアーにもうってつけのエリアです。
国内で2番目の面積を誇る岩手県の観光地を巡るには、移動にもかなり時間がかかります。
そのため道の途中ではこまめに休憩を取ることを心がけましょう。
国道沿いには車中泊ができる道の駅もあるので、十分な休息を取り、安全な岩手の旅をお楽しみください。