ブログ 投稿日:2022.02.02 更新日: 2022.02.02

おいしい昆布の産地はどこ?品種や味の特徴・おすすめの調理法を解説

だしとしても食材としても広く親しまれている昆布は、旨味成分が豊富で料理の美味しさを一段とアップしてくれる存在です。

そんな昆布の魅力は美味しさだけではありません。

人間が体内で作ることのできないミネラルなどの栄養素が豊富で、健康や美容にも嬉しい効果が期待されています。

今回はそんな魅力あふれる昆布の主な産地をご紹介するとともに、各地域で収穫される昆布の特徴も詳しく解説します。

昆布の基本情報や栄養素

昆布は日本人にとって非常にポピュラーな海藻の一種です。

わたしたちが普段口にしているのは昆布の葉の部分で、実は一枚あたり数10mととても長いという特徴があります。

そんな昆布の意外と知られていない基本情報をご紹介します。

ちなみに昆布と並ぶ人気を誇る海藻としてワカメがあげられますが、この2つの海藻にはどのような違いがあるのかご存知でしょうか。

わかるようでわからない、昆布とワカメの違いについてこちらの記事でご紹介しているので、興味をお持ちの方はぜひあわせてチェックしてみてください。

▶︎実は知らない昆布とわかめの違い!おすすめ昆布とわかめもご紹介

昆布の成長

昆布は寒い海でしか育たないという特徴があり、日本で収穫される昆布の生産地は8〜9割を北海道、残りの2割前後を東北の三陸沿岸部が占めています。

昆布は海水に含まれるミネラルなどの栄養分を吸収しながら成長します。

そしてこの栄養分の中には、私たちが昆布を口にした時に美味しいと感じる旨味成分も含まれます。

つまり、栄養をたくさん吸収して育った昆布はその分旨味成分も多く含まれているため非常に美味しくなるという関係性があるのです。

また、昆布の食感の違いは育った海の波の強さによって生まれます。

波が荒ければ荒いほど昆布は流されまいと太く分厚く育つため、海流が入り混じる地域で収穫される昆布は肉厚でプリプリとした食感が楽しめます。

昆布のだしやうま味の正体

だしとして広く用いられる昆布の美味しさの秘訣は、グルタミン酸とアスパラギン酸という2種類のアミノ酸です。

これらの旨味成分は美味しさを生み出すだけでなく、美肌や疲労回復への効果もあります。

昆布に含まれるグルタミン酸量は玉ねぎの10倍〜170倍もあり、料理に昆布だしを加えることで美味しさを格段にアップさせることが可能です。

こちらの記事では、そんな旨味あふれる昆布の美味しさを最大限活かす、おすすめのだしの取り方をご紹介しています。

昆布の種類ごとに味の特徴やおすすめの調理法もご紹介しているので、ぜひこちらの記事もご活用ください。

▶︎【種類別】通を唸らせる昆布だしの取り方の基礎〜応用まで徹底解説

昆布の代表的な産地

先ほどお伝えした通り、寒い海で生育する昆布の主な産地は北海道と青森・岩手・宮城沿岸に広がる三陸海岸の2箇所です。

北海道と三陸海岸とでは味や収穫される昆布の種類に違いがあり、これらを知っておくことで作りたい料理に合わせて昆布を使い分けやすくなりますよ。

北海道昆布

日本の昆布収穫量の8〜9割をしめる名産地、北海道の昆布の特徴や美味しさの秘密を詳しく解説します。

量や種類が豊富

北海道の面積は日本の約5分の1を占めており、その分海岸線や沖合など漁場となる海も広大です。

昆布の生育に適した水温の低い海を非常に広く有しているからこそ、日本の昆布の8〜9割という圧倒的な収穫量が生み出されているのです。

北海道は、広さゆえに面している海や海流の種類も多いです。

それに伴って収穫可能な昆布の種類も豊富で、一口に北海道産といっても数多くの種類が名産品として人気を集めています。

北海道産昆布の種類

北海道で収穫されている昆布には、それぞれの品種ごとの魅力や調理法との相性があります。

ここでは簡単に、主な昆布の特徴をまとめてご紹介します。

「昆布の王様」とも称される濃厚な味わいが魅力の品種が羅臼昆布です。

北海道知床半島の羅臼地方沿岸でしか収穫できない希少な昆布で、強い旨味が特徴です。

この旨味を最大限活かせるよう、出汁の味わいをメインにした煮物や鍋物に活用することがおすすめです。

甘味のある上品でクセのない味わいが魅力の真昆布は、関西地方で広く親しまれている品種です。

特に北海道の白口浜・黒口浜・本場折浜の3エリアで収穫された真昆布は「道南三銘柄」という最高級のブランド昆布として知られています。

真昆布はだしの透明度を活かして鍋や汁物として利用するのがおすすめです。

上品ながらもキレのある濃い旨味が魅力の利尻昆布は、その名の通り利尻島や稚内沿岸を中心に収穫されている品種です。

上品かつ強い旨味を活かした湯豆腐で一般的に利用されており、お吸い物や鍋物などと相性が抜群です。

三陸昆布の特徴

三陸地方は日本の昆布収穫量の1〜2割を占める名産地です。

8〜9割を収穫している北海道と比べると量としては少ないように感じるかもしれませんが、三陸の豊かな海の恩恵を受け抜群の旨味と食感を持つ絶品の昆布が根強い人気を集めています。

また世界で三陸地方の限られた地域でしか収穫できない、非常に希少価値の高い絶品昆布というのも存在しており、三陸ならではの魅力のひとつとなっています。

抜群の旨味

三陸沖の海は、カナダのグラントバング、ノルウェー沖と並んで世界3大漁場として知られており、多様な海洋生物と豊富な栄養分が集まる非常に豊かな環境が魅力です。

三陸沖に好漁場が形成されているのは、地形による自然の恩恵を受けているからです。

いくつもの寒暖流が交差する地点に位置しており、それぞれの海流に運ばれた豊富なプランクトンや海洋生物たちが多く集まっています。

加えて三陸地域はリアス式海岸と呼ばれる複雑で入り組んだ海岸線であるため、山地が海のすぐそばまで広がっています。

そのため、ミネラルなどの栄養分を多く含んだ山水が絶えず海へと流れ出しているのです。

お伝えした通り栄養満点の海で育った昆布はその分旨味成分を多く含んでいるため、三陸昆布は非常に旨味の強い味わいが特徴です。

また複数の流が交差することで荒波が生じていることで、三陸の昆布は肉厚ながらもやわらかい独特の食感が特徴です。

豊かな三陸の海は、強い旨味とプリプリ食感という三陸昆布ならではの魅力を形成する抜群の環境といえるでしょう。

三陸産昆布の種類

昆布の種類ときかれると、利尻昆布や羅臼昆布、日高昆布などが有名かもしれません。

実は日本で収穫できる昆布の種類は14属45種あります。

三陸沖でも数種類の昆布が収穫されていますが、実は三陸海岸、中でも田野畑村沿岸にしか生息していない幻の品種というものが存在します。

その名も「黒昆布」と呼ばれるこのレアな品種は、圧倒的な粘りとプリプリ食感が特徴の昆布です。

断崖絶壁に面する限られた海域にのみ生育しており、リアス式海岸ならではの荒波に揉まれることで絶品の食感が楽しめます。

料理の主役としても十分楽しめる、食べ応え抜群の昆布です。

昆布のぬめり・粘りを生み出している成分はフコイダンとアルギン酸といって、それぞれコレステロール値の上昇を抑える効果や免疫力を高める効果が期待されている物質です。

圧倒的な粘りが魅力の黒昆布はまさに、自然がもたらす健康食品ともいえるでしょう。

そんな黒昆布はもちろん、三陸昆布や海の幸をご自宅でも楽しみたいという方には、「道の駅たのはた 思惟の風」のオンラインストアのご利用がおすすめです。

地域に根差した道の駅がお届けする安心・安全で絶品の昆布を、ぜひご家庭でお楽しみください。

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まとめ

旨味成分が満点の昆布について、産地や種類など詳しくご紹介しました。

健康や美容にも効果的な昆布を、ぜひ日々の食事に積極的に取り入れてみてください。

三陸地方は昆布の名産地とお伝えしましたが、実は三陸は昆布と同じく身近な海藻であるワカメの特産地でもあります。

こちらの記事では岩手の絶品ワカメの特徴とおすすめのレシピをご紹介しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

▶︎岩手県産わかめの特徴とは?地元民おすすめのわかめグルメと簡単レシピ