

夏休みを利用して家族や友人との旅行をお考えの方も多いのではないでしょうか。
自由度も高くコストも低く抑えることができる車中泊を活用した旅もおすすめです。
車中泊ならではの時間の過ごし方は、夏の思い出作りにぴったりですよ。
ただし安全で快適に車中泊を満喫するためには、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
そこで今回は夏ならではの車中泊をする際の注意点をお伝えします。
夏の車中泊ならではの注意点とその対策について、暑さ・虫・熱中症の3点からご紹介します。
安全で快適な車中泊に向けて万全の備えを心がけましょう。
夏場の車中泊で一番気をつけておく必要があるのは、暑さ対策です。
湿度の高い日本の夏は、何もしていなくとも体力を消耗してしまう季節です。
車内は熱がこもりやすく、エンジンを切ってしまうと冷房設備が利用できないため、暑さ対策を知っておくことが大切です。
自然の風を活かすことで、夏の暑さを和らげることができます。
気温は変わらなくとも、風を感じることで体感温度を下げることができます。
冷房を使わなくとも、風の通り道をうまく作ることで暑い車内を過ごしやすくなります。
夜間寝ている間は防犯上窓を開けっ放しにすることは難しいかもしれませんが、車内でのんびりと過ごす際は窓やドアを活かして風の通り道を作り、自然の風を感じて見てはいかがですか。
駐車する際の場所選びも暑さをしのぐ上で見逃せません。
日陰の有無はもちろん、オートキャンプ場で車中泊をする際は標高がより高い場所を選ぶと気温自体を下げることができます。
また、日が暮れてから駐車する場合も、朝日が昇った際に急激に車内の気温が上昇することが考えられます。
そのため、朝日の昇る方角と周囲の建物や木々などを考慮した上で日陰になると予想される場所に駐車するとよいです。
車内の暑さをしのぐための便利グッズも多く開発されています。
代表例としては、日差しを遮るシートや充電式の扇風機、水に濡らすと冷たくなるタオルなどがあります。
夏を快適に過ごす上で重要なのは虫対策です。
キャンプ場や水場の近くは蚊などの虫が発生しやすく、車内に虫が入ってしまってはなかなかくつろぎにくいですよね。
また、風を入れようと窓を開けたくても虫が気になって締め切るしかない、という方も多いので、夏場の虫対策をおこなうことも重要です。
虫対策の定番といえば、虫除けスプレーですよね。
肌や衣服に直接吹きかけるものから、周囲に噴霧するものまで種類は様々です。
最近は低刺激のものや無香料のもの、天然由来のものなど幅広い商品が売り出されています。小さな子供やペット連れでも安心して使用できるものも増えているので、用途に合ったものを準備しておきましょう。
虫除けアプリ呼ばれるものも開発が進んでいます。
これは虫が嫌う周波数の音をスマートフォンから流すことで、虫を寄せ付けないというものです。
特別なグッズを用いずにスマホ1つで虫対策ができるのは嬉しいですよね。
基本的に人間にはほとんど聞こえない音ですが、小さい子供やペットにはこれらの音が聞こえる場合があります。
この音は人間や動物にとっても不快に感じるものですので、注意して使用しましょう。
虫除けスプレーやアプリ以外にも便利なグッズは続々と開発されています。
代表的なのは、ウィンドーバグネットと呼ばれる車に取り付けるタイプの網戸です。
ドアや窓を開けていても網戸が虫の侵入を阻むので、こちらの商品は夏場の車中泊には不可欠といえるかもしれません。
絶対に忘れてはならないのが、熱中症対策です。
夏場は体温が上昇しやすく、汗を多くかくため、脱水症状に陥りやすい季節です。
熱中症は誰もがなりやすく、重症化すれば命にも関わるので、必ず万全の対策をとりましょう。
喉の渇きを感じるかどうかに関わらず、こまめな水分補給を心がけましょう。
水やお茶だけでなく、水分や糖分を含むスポーツドリンクを活用することで、効率的に水分を吸収することができます。
水分と同じくらい補給が大切なのは塩分です。
汗をかくと水分とともに塩分も体から失われてしまいます。
過度な補給は必要ありませんが、激しい運動の後や大量の汗を書いた際には忘れずに塩分を摂取しましょう。
スポーツドリンクには塩分も含まれているので、水分と同時に塩分も補うことが可能です。
見逃されがちなのは睡眠時間の確保です。
睡眠が不足していると熱中症を引き起こしやすくなります。
暑さなどで寝苦しくなりやすい夏場は、睡眠の質が下がりやすい時期です。
適度な冷房の活用や通気性、吸水性の高い寝具を利用するなどして、質の高い睡眠をしっかりと確保しましょう。
夏場の車中泊で気をつけたい暑さ、虫、睡眠の対策として場所選びも重要です。
暑さや虫の侵入を防ぎやすい場所を選ぶのはもちろん、快適な睡眠のためにも、車中泊に適した場所選びが大切です。
地面が平面であるかどうかは、睡眠の質や車内での過ごし方に直結します。
地面が傾いていたり、足場が悪いと車体が揺れやすく、眠りも浅くなりやすいです。
質の高い睡眠の確保は熱中症対策においても重要なので、車内で落ち着いて過ごせる平らな場所を見つけましょう。
トイレとの距離も重要です。
日がくれた後、慣れない場所を長距離移動するのは不安ですよね。
距離があるからといってトイレにいくのを我慢するのは避けたいものです。
そのため、なるべくトイレと近い場所に駐車することを心がけるようにしましょう。
旅行客が気軽に利用できるシャワーや温泉などの入浴施設は各地にあります。
車中泊する際は事前にこれらの施設との距離なども考慮した上で行き先を選ぶとより快適な車中泊の旅になります。
車内で過ごす際は食べ物や飲み物を楽しみたいものですよね。
冷蔵庫や電子レンジがない場合、気軽に買い物ができる売店や自動販売機が近くにあれば、いつでも冷えた飲み物やできたての食べ物を楽しむことができます。
より快適な車中泊にするためにも、無視できないポイントの1つといえるでしょう。
快適な場所選びをする際に、有料の車中泊エリアを利用するという手もあります。
日本RV協会が認定しているRVパークは車中泊が公式に許可されているスペースです。
RVパークにはトイレや電源などの設備はもちろん、売店やコインランドリーなどの便利な設備が整えられているので、安全かつ快適に車中泊をすることができます。
地面も平らに整備されていることがほとんどなので、より確実に快適に過ごしたいという方は、有料エリアの利用がおすすめです。
道の駅の中にも車中泊が可能なところがあります。
トイレやシャワーなどの設備に加えて、売店でその地域の名産品やご当地グルメを買うことができるので、旅先の魅力をより深く味わうことができるのではないでしょうか。
岩手県の田野畑村にある道の駅たのはた「思惟の風」も、車中泊を推奨している道の駅の1つです。
三陸の海の幸、山の幸が豊富に取り揃えられているので、絶品のご当地グルメを楽しみながら快適な車中泊が可能です。
東北地方や岩手県を訪れる際は、思惟の風を利用して車中泊するのはいかがでしょうか。
車中泊には、ホテルや旅館での滞在とは違った魅力があります。
暑さや虫、熱中症対策を万全にして、快適な車中泊を通した一生ものの夏の思い出をつくってみてはいかがですか。